リーガルビーグルさんへ

今年８年目の渉外弁護士です。留学から帰って１年になるのですが、大手金融機関への出向の話が出ております。近い将来、インハウスへの転職も考えているのですが、一般的に出向は有利に働くのでしょうか。

出向を検討中の弁護士より

出向を検討中の弁護士さん

お便りありがとうございます。

出向先でのインハウス経験が転職で有利に働く場合もありますが、全ての場合そうであるとは限りません。以前ある証券会社のお手伝いをした際、ゼネラル・カウンセルの先生は出向経験をインハウス経験として認めないというスタンスでした。逆に、現在お手伝いさせていただいている会社のゼネラル・カウンセルは出向でもインハウス経験として評価の対象にしています。

同じ方でも、採用ポジションによっては判断が変わるケースもあります。出向経験の評価・認識を正確に予測するのは難しいですが、もしインハウスへの転職を選択肢に入れているのであれば、実際にご自身が中に入って経験できる出向の経験はある種の「お試し期間」なので、それはそれで価値があるのではないかと思います。「やってみたけどイメージと違った」となった場合、出向であれば元の鞘に収まることが可能です。

それともう一点、金融機関への出向は金融弁護士であるという印象を強くします。金融インハウス以外への転職を希望されている場合、「インハウス経験あり」という印象よりも、「金融弁護士である」ことを強調する逆の効果の方が高いです。 金融以外の業種への転職を希望するなら、金融経験を優遇する求人を選ぶなどの対策が必要です。

良いご縁に巡りあえますように。

リーガルビーグルより